電話を利用した登録

電話は比較的身近な機器であるため、全ての人々にとって利用しやすい。そこで、公衆電話網から生存者情報の登録・検索を行うシステムを構築した。

今回は簡単に人間が入力できて、かつシステムの側で認識の容易なタッチトーンを用いた登録を行った。

タッチトーンから入力できるのは、数字と#と*のみである。その限られた要素を組み合わせて、生存者情報を入力する必要がある。生存者情報として、個人を特定するための氏名、性別、住所等と個人の状態を入力することにした。

氏名の入力に関しては、ページャにひらがなを送る方式を採用した。また性別や現在の状態の入力は音声ガイダンスによりいくつかの選択肢を読み上げ、タッチトーンを利用して選択することにより行う。

このシステムは、テレフォンサービス部とデータベース登録部から構成される。

ここで、テレフォンサービス部では音声ガイダンスの再生やタッチトーンの認識処理を行い、データベースの処理できる形式に変換してデータベース登録部へ送るのだが、これらの機能はWIDE/PhoneShellを利用して実現している。

以上のようなサービスを提供しているWIDE/PhoneShellの研究開発について、大野研は多大な貢献をしてきた。

詳しくは大野研のWIDE/PhoneShellの項目を参照してください。





FAXを利用した登録

通常コンピュータを利用しない人がいきなりコンピュータの操作を行うことは非常に困難である。そういった人たちのためにコンピュータを利用せずに安否情報を登録することができるシステムが必要となる。そこで、FAXを利用した登録システムを用意し、コンピュータに不馴れな人へのユーザインターフェースを提供した。

この際にFAXとインターネットFAXの両方から情報を入力する装置として、インターネットFAXを利用した。

そして、このインターネットFAXも大野研究室で研究テーマの1つとして取り上げ熱心な研究活動が行なわれている。

<参考>大野研究室でのインターネットFAXの研究

 

その他

上記以外にも、ページャを利用した情報伝達システムでは、伝達したい情報を電子メールで送信すると、WIDE/PCSがその情報をページャに送信して、ページャにメッセージが表示されるようになる。

また、ページャに磁気反転表示装置を接続すると、同時に多数の人への情報伝達が可能になる。

このようなサービスを支える技術は大野研での研究の成果の一部である。