NMW-Systemの概要

このページには、NMW-Systemの次のようなことが書いてあります。
  1. NMW-Systemの概要
  2. NMW-Systemの構成
  3. NMW-Systemの動作環境
  4. パッケージの内容
  5. インストール
  6. 著作権
  7. NMWのついての連絡先

NMW-systemの概要

NMW Systemは、ネットワークワームをネットワークの管理に利用す ることを目的として開発されたシステムです。ネットワークワーム (以下ワーム)とは、ここではネットワーク上を自律的に移動し、作業 をおこなうプログラムのことを差すことにします。NMW Systemでは、 ワームをネットワークの管理という特化した目的に用います。

ネットワークワームを管理に用いると、次のような利点が生まれます。

・ネットワークを移動しながらの調査・分析・制御が可能。

移動しながら情報を収集することで、複数のホストに対し、 個々の 状況に応じた作業をすることが可能です。

・管理作業に必要な通信量の削減。

管理に必要な情報のみをワームが選別するので、 作業時の通信量を削減できます。

・ネットワークに障害が起きたときの柔軟な対応。

ネットワークに障害が起こり切断されてしまった 場合などでも、ワームの判断で障害に対応することが可能です。


NMW-Systemの構成

NMW Systemはワーム本体と3つのワーム支援系から構成されます。 ワーム本体はowl(後述)というインタプリタによって解釈、実行され るプログラムです。ワーム本体は、ワーム支援系によって配送される ことで、ネットワーク上を移動します。

ワーム支援系は以下の3つのプログラムから構成されます。

wsdは、NMW Systemの中心となるプログラムです。ワーム本体やワー ムの実行結果、および制御メッセージは、wsd間で交換されます。

OWLは、scheme(lispの方言)をもとに独自の拡張を施した言語処理 系です。このパッケージではOWLの実体はscm(schemeの処理系の一実 装)です。wsdはワームを受け取るとOWLを起動します。OWLは、細かな 作業をするために、いくつかのperlのスクリプトを外部に持っており、 必要に応じてそれを呼び出します。これらのスクリプトはschemeの関 数という形で、ワームが利用できるようになっています。

wormcはユーザがwsdを操作する為のインタフェースプログラムです。 ユーザはwormcを用いてワームの実行、制御メッセージの発信ができ ます。wormcは自分のホストのwsdに対してのインタフェースのみを提 供します。

また、実行結果の確認は現在のところ、結果が記録されたファイル を直接見る以外に方法がありません。


動作環境

現在、NMW-Systemは、以下のOSでの動作が確認されています。

また、NMW Systemを利用するためには、このパッケージ以外に、以 下のものが必要です。

(開発は、scm 4e0, perl 4.0のもとでおこないました。より新しい バージョンでの動作確認は行なっておりません。)


これらのソフトウェアは多くのanonymousFTPサイトで入手可能です。

パッケージ

このパッケージを展開すると、以下のファイルとディレクトリが作成されます。
README.1st
このファイルです。
INSTALL
インストールガイドです。
Makefile
各OS共通のMakefileです。
etc
wsdの設定ファイルがあるディレクトリです。
man
マニュアル類のディレクトリです。(作成中 です。もうしばらくお待ちください。)
owl
OWL関係のファイルがあるディレクトリです。 lowlevel.scmは、scmの起動時に読み込まれ る関数です。
owl/bin
OWLから呼び出されるスクリプトなどの実行ファイルです。
src
ソースのディレクトリです。 各ファイルの内容については、 src/README.srcを参照してください。
samples
ワームのサンプルのディレクトリです。 各ファイルの内容については、 README.samplesを参照してください。

インストール

インストール方法については、INSTALLを参照してください。

著作権

NMW-Systemの著作権は以下の3者が有しています。 NMW Systemの複製、再配布は原則として禁止します。やむを得 ず複製、再配布する場合には、必ず御連絡ください。 NMW Systemに変更を加える場合には必ず当方に御連絡ください。 NMW Systemを利用した結果なんらかの問題、損害が生じても、 当方は一切の責任を負いません。NMW Systemは、各人の 責任において使用してください。

連絡先

NMW-Systemに関する質問、バグレポート、その他各種連絡のために NMW-Systemのメーリングリストを用意しました。
参加を希望する方は以下のアドレスまでご連絡ください。 なお、登録等は手作業で行ないますので、対応が遅れる可能性があ ります。ご了承ください。

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成田哲也 Tetsuya NARITA
(narita@is.titech.ac.jp)