PICKLES Project HomePage
システム管理者から見た利点
このページの内容は近日中にさらに整理されたものに更新されます。
システム管理者からみた環境
PICKLESプロジェクトでは、システム管理者の労力を軽減させることも重要な
課題としています。
端末の保守
PICKLES端末の保守性向上のための基本コンセプトは「いかに部品を転用する
か」です。例えば端末の故障時にハードディスクだけを取り出して代替機に移
し換えることで再起動できれば、復旧までの時間は短縮できます。同様の仕組
みで端末立ち上げの労力を軽減することもできます。
PICKLES端末では全ての端末で共有する情報と、端末固有の情報とを分離し、
二つのハードディスクに分離しておくようにしました。そのため、共有できる
ディスクを交換するだけでシステムのバージョンアップなどを行なうこともできます
これによる端末の立ち上げ作業の流れはつぎのようになります。

このような構成にしたことによって、
あらたにPICKLES端末を立ち上げる時に必要な作業は、あらかじめその
端末用に作成したユーザディスクと、すべての端末の共通なシステムディスクの
組を端末に装着するだけになります。
システムの設定、立ち上げに要する労力は従来のものに比較し、
大幅に減少しているといえます。
また
システムディスクとユーザディスクを分離したことにより以下の特長が生じます。
- システムディスクが破損したときには交換するだけで修理ができる
- 災害などの非常時にはユーザディスクだけを退避させればよい
- PICKLES端末本体を修理することになっても、利用者の情報が入った
ユーザディスクは手元で管理しておくことができる
端末の管理
多数の端末の管理運用には、これまでいくつかの手法が用いられてきました。
ひとつはパソコンでみられるように完全に独立して動作する端末を用いるもの
です。この手法ではまったく異なった環境の端末が利用者ごとに出来上がって
しまい、「自分が普段使っている端末」以外は実質的に利用できなくなってい
るのが実情です。それに対して、ネットワークを経由してファイルを共有する
手法も用いられてきました。しかしこの場合でも組織が異なると用意されてい
る環境が異なるため、例えば利用者が組織間を移動したときに、環境の差異を
吸収するのに時間がかかるという問題があります。
更に後者の手法を推し進めたものとして、全てのアプリケーションなどを必要
に応じてネットワーク経由で読み込み、端末の低価格化を図るという手法も最
近注目されています。しかし、端末が数百台ある組織ならともかく、端末が数台〜
十数台の小規模な組織では、相対的にサーバの維持管理のコストが高くなって
しまいます。また異なる組織に移った時にサーバの整備具合が異なるため、環境が
大幅に異なるという事態が想像できる。
ひとつのネットワークに数台の規模の端末だが全体としてみると何百台の端末を
管理しなければならないときはこの手法は不向きです。
したがってPICKLES端末は必要なアプリケーションなどをすべて自分のハード
ディスクに保持しています。一般的にこの方法はディスクの内容のメンテナンス
が難しくなりますが、前述のハードディスクの分離によりことなるマシンでも
利用できる環境をそれえることができます。
PICKLES Project <pickles-talk@@ohnolab.org>
Last modified: Fri Aug 13 15:21:15 1999