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利用者から見た利点



利用者に提供する環境

PICKLESの目標 は場所の制約をうけずにインターネットのサービスが利 用できるような環境を実現することです。そのコンセプトの拠り所はUbiquitousComputing です。将来のインターネットは単にワークステーションやパソコンを繋いだネッ トワークではなく、様々な機器を接続するための基盤ネットワークともいえる ものになるでしょう。様々な機器というのは、例えば家庭では冷蔵庫や洗濯機、 電子レンジといった家電製品でしょうし、外にでれば自動販売機や街灯などが 考えられます。例えば歩道の点字ブロックの一つ一つがコンピュータを内蔵し ていて、ネットワークで相互に接続されていたら何が起こるでしょうか…?

私達の取り組みは現時点では「公衆情報検索端末」という現在一般的なインター ネットへのアクセス方法を街中のいたるところで提供するためのものです。同 時にその端末の設計開発とそれに関る問題等にとりくみます。また公衆端末を 用いることで、初心者がインターネットに触れる機会の提供も目指します。

さて、プロジェクトをすすめていく上で私達は中間目標として次のようなテーマを 設定しました。

  1. 初心者に対してのインターネットの入口となる環境の提供
  2. インターネットカフェのような公衆向けの端末スペースの提供
  3. 街角での利用に耐え得る端末環境の構築
これらの中間目標は普及活動のための通過地点であると考えられます。私達が よく用いる例え話に「コー ヒーの普及活動」があります。例えばコーヒーという飲物がまだ社会的に 認知されていないときに、それを社会に広めようと思ったらどうするでしょう か?先進的な人々しかコーヒーを知らない時(この時点でコーヒーを知ってい る人の多くは、これからそれを広めようとしている人達でしょうが)は、まず 内輪の人をあつめて試飲会のようなものを開くでしょう。身近な人の間に広まっ たところで、次に喫茶店などでコーヒーを提供し、続いて家庭に広めたり自動 販売機を設置したりといった手順が考えられます。あるものを普及させようと する時には、数段階のプロセスをふむのが一般的です。

確かにコーヒーの例え話とインターネットの普及プロセスとを比較することは 必ずしも的確ではないかもしれません。しかしある新しいメディア、しかも 非常に魅力的なメディアが人々の間に広まっていく過程を議論するうえで、 多くの示唆を与えてくれるものと思います。 上記のようなプロセスはインターネットの普及においても同様であると考え、 3つ目標を実現の目安としておきました。


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Last modified: Fri Aug 13 15:10:58 1999