POPS for FreeBSD 4.9-RELEASEに関しての補足ドキュメント 01/09/2003 木本雅彦 このドキュメントでは、快適な環境を構築するためにPOPSをインストールした後に 行なうべき作業について述べます。加えて古いバージョンからアップグレードする 際の注意点にも触れているので、従来からPOPSを利用している人も一通り目を通して ください。 1. POPSに含まれていないけれど、インストールしておいた方が良いもの ・ Acrobat Readerの日本語フォント acroreadで日本語を表示させたい場合は、japanese/acroread5-jpnfontを インストールしてください。 ・ RealPlayer realplayが必要な人は、multimedia/linux-realplayerをインストールして ください。 ・ Flash Plugin 「Mozillaに関する注意」の項を参照してください。 2. Cannaに関する注意 Cannaは3.6です。3.5と比較して以下の点を注意する必要があります。 ・ 3.5の辞書ファイル(.cldの頻度ファイル)は使えません。 ・ 辞書の置き場所が/usr/local/share/canna/以下に変更になりました。 ・ cannaserverに-inetオプションを付けないと、TCPでは接続できなく なりました。yc.elはTCPで接続するので、/usr/local/etc/rc.d/canna.shの OPTIONS=のところに-inetを必ず追加してください。 ・ cannaの拡張辞書(japanese/cannadic)は標準で有効になっています。 3. Mozillaに関する注意 WWWブラウザにはMozilla-1.4を採用しています。 Flashについては、別途www/flashpluginwrapperをインストールしてください。 これはLinux版のFlashPluginをFreeBSD nativeのmozillaで動かすためのwrapperです。 同時にwww/linux-flashpluginもインストールされます。インストール時の注意 に書いてあるように、/usr/X11R6/bin/mozilla(実体はスクリプト)を編集して、 libflashplayer.soを読むようにしてください。スクリプトの先頭にある以下の 行をコメントアウトすればよいです。 LD_PRELOAD=/usr/local/lib/libflashplayer.so.1; export LD_PRELOAD もしフォームに日本語が入力できない場合は以下の二点を試してください。 ・ 環境変数XMODIFIERS に @im=kinput2 を代入する - または/usr/X11R6/bin/mozillaの先頭にある以下の行をコメントアウトする XMODIFIERS=@im=kinput2; export XMODIFIERS ・ ${HOME}/.mozilla/${USER}/*.slt/user.js というファイルを作成し、 user_pref("xim.input_style", "over-the-spot") と記述する。 高速回線を使っている場合は、${HOME}/.mozilla/${USER}/*.slt/prefs.jsに 以下の行を追加すると、表示が速くなる場合があります。 user_pref("nglayout.initialpaint.delay", 250); Mozillaが立ち上がらない場合は、fontconfigのfont cacheが生成されていない 可能性があります。rootでfs-cacneを実行してください。 Java Pluginが必要な場合は、別途JDKをインストールしてください。 4. w3m ja-w3mからw3m-i17nに変更しました。日本語が表示されない場合は、w3m -Oeと して(出力をEUCにする)起動してみてください。 5. emcwsに関する注意 emcwsはtamago4と衝突しています。emcwsを使う場合は、tamago4を読み込まない ようにしなければいけません。例えば以下のようにしてください。 # cd /usr/local/share/emacs # mkdir tamago4 # mv 21.3/site-lisp/egg tamago4/ こうしておいて、通常のemacsでtamago4を使う必要がある場合は、 /usr/local/share/emacs/tamago4/egg/ /usr/local/share/emacs/tamago4/egg/egg /usr/local/share/emacs/tamago4/egg/its をload-pathに追加するようにするのが妥当な共存方法かと思われます。 6. Xのフォントについて XのFontPathにはインストールされているものを列挙しておくことをお勧めします。 例えばこんな感じです。 FontPath "/usr/X11R6/lib/X11/fonts/local" FontPath "/usr/X11R6/lib/X11/fonts/misc:unscaled" FontPath "/usr/X11R6/lib/X11/fonts/75dpi:unscaled" FontPath "/usr/X11R6/lib/X11/fonts/100dpi:unscaled" FontPath "/usr/X11R6/lib/X11/fonts/Type1" FontPath "/usr/X11R6/lib/X11/fonts/URW" FontPath "/usr/X11R6/lib/X11/fonts/Speedo" FontPath "/usr/X11R6/lib/X11/fonts/misc" FontPath "/usr/X11R6/lib/X11/fonts/75dpi" FontPath "/usr/X11R6/lib/X11/fonts/100dpi" FontPath "/usr/X11R6/lib/X11/fonts/CID/" FontPath "/usr/X11R6/lib/X11/fonts/PEX/" FontPath "/usr/X11R6/lib/X11/fonts/TTF/" FontPath "/usr/X11R6/lib/X11/fonts/TrueType/" FontPath "/usr/X11R6/lib/X11/fonts/Xg/" FontPath "/usr/X11R6/lib/X11/fonts/cyrillic/" FontPath "/usr/X11R6/lib/X11/fonts/encodings/" FontPath "/usr/X11R6/lib/X11/fonts/freefont/" FontPath "/usr/X11R6/lib/X11/fonts/latin2/" FontPath "/usr/X11R6/lib/X11/fonts/non-cjk/" FontPath "/usr/X11R6/lib/X11/fonts/util/" 7. Ghostscriptのフォントについて portsでインストールされるGhostscript 7.07では、日本語表示にTrueTypeフォント を使うようになっています。しかし、TrueTypeフォントを使った場合、PSファイル によってはps2pdfでPDFに変換するとレイアウトが崩れる症状が報告されています。 例えばMagicPointのファイルをmgp2psで変換してps2pdfでPDFにすると、一部の文字 だけ配置がおかしくなります。この症状を改善したい場合は、TrueTypeの代わりに CIDフォントをインストールして使ってください。 まず、 portsでjapanese/kochi-cidfontsをインストールしてください。これに よってインストールされるフォント(/usr/local/share/fonts/CIDFont/にあります)を、 /usr/local/share/ghostscript/Resoruce/CIDFont/ にコピーするか、symbolic linkを 作成してください。次に/usr/local/share/ghostscript/7.07/lib/CIDFnmap.jp を編集 し、先頭の /Kochi-Mincho (/usr/X11R6/lib/X11/fonts/TrueType/kochi-mincho.ttf) 1 ; /Kochi-Gothic (/usr/X11R6/lib/X11/fonts/TrueType/kochi-gothic.ttf) 1 ; をコメントアウト(行頭に%を追加)してください。 以上で、GhostsciprtではCIDフォントを使うようになり、ps2pdfでも崩れていない PDFを生成できます。ただし、このCIDフォントは11MBほどの大きさがあるので、 ディスク容量に注意してください。 8. mew mewが3.3になりました。~/.mewのなかでmew-icon-directoryをmew2用に設定 している場合は、以下のように変更する必要があります。 (setq mew-icon-directory "/usr/local/share/emacs/etc/mew3")