X68000で作っていたもの数々
友人同士4人のメンバーでゲーム開発サークルをやっていました。
メンバーは以下の通り(50音順)
- 木本雅彦 (現 株式会社 創夢)
- 篠原大祐 (現 株式会社 篠原鉄工所)
- 松下久文 (現 S2ファクトリー株式会社)
- 村松克彦 (現 株式会社 TOKAI)
こまごまとしたゲームやプログラムはいくつか発表してはいるんですが、
大きなものはどれも未完成という困った連中です。4人で出来る
規模とクオリティを把握せずに無茶なことをやろうとしてましたね。
でも楽しかったぞ、あのころは。純粋に熱かった。
注)サンプル曲について。
サンプル曲はもともとすべてX68000の内蔵音源のみでつくられていました。こ
こではSMFの形式で提供してあります。もとが8音なので、アンサンブルがとっ
ても甘いです。音源は手元にあったWaveBlaster IIを使っています。GM音源で
すが、GM音源というだけあって、それ以外の音源では音のバランスがかなりか
わってしまうのではないかと思いますが御了承下さい。例にYAMAHAのMID-PLUG
で聞いてみましたが、特にpiano系の音が安っぽくないので随分違った雰囲気
になりました。そもそもSMFって配布していい形式じゃないし、GMも完全に的
を外しているしでこういうことをする適当な方法ってないんですよね。
ここに置かれているうち作曲が木本雅彦のものである曲の著作権は、作者に帰属します。
Carol Imagination (1991)
SHARP主催のX68000芸術祭に応募する予定で開発を行っていました。
しかしなんせX68000を買ったばかりで、C言語を使うのも初めてだったことも
あり、結局未完成。BGMは結構できていたんですけどね…
芸術祭に出展したのは3日で作った「101回目のプロ68K」という
「つかみ」はあるけど「オチ」がないという謎のjokeプログラムでした。
さて、このCarol Imaginationですが、「Carol」というのはもちろんルイス=
キャロルです。一部ではロリコンとして名高い彼ですが^^;、ルイス=キャロルが
思い描いた突飛だけど心弾む世界をなんとか表現できないかと考えていました。
個人的には気に入っているタイトルなので、なんとか復活できないかなぁとは
思っているんですが。
ゲーム内容はルイス=キャロルの名前を冠したタイトル通り、突飛な世界に
浸ることを目的にしていました。
ストーリーは「精霊の力のバランスが崩れたため、気候が無茶苦茶になってしまった。
どうも冬を司る精霊の暴走によるものらしい。そこで春夏秋冬の四季を司る精霊と
水火土風を司る精霊の間を渡り歩き冬の精霊を鎮める」というものです。
短いシナリオを沢山用意して、本編と関係ないイベントにも首をつっこむことが
できて、むしろそちらを楽しむことができるという点をウリにしようとしていました。
これを我々は「水戸黄門ゲーム」と呼んでいました。
以前からやりたかった「クォータビュー」をむりやり採用してみましたが、
当時ではちょっと力不足だったかもしれません。
サンプル
- 画像
- [もうしばらくお待ち下さい] (昔のフロッピーディスクが見つからん…)
- 音楽
-
- タイトル曲 (gate of dream)
- タイトル曲です。う〜ん、なんと言えばいいんだろう。遊佐未森系
というのが一番てっとりばやい表現かな。
FOUR'll FALL
落下型4目並べゲームです。以前1〜2回だけテレビのCMでみたゲームが
面白そうだったので作ってしまいました。正式名称は「ナポレオン」という
ことを後日知りました。東急ハンズのゲーム関係のコーナーで売っていた
みたいです。(今もあるかはわかりません)
で、このゲームmin-max法を使ったボードゲームの思考ルーチンの演習の
つもりで作ったものです。最初はあまりにもコンピュータ側の思考ルーチンが
遅すぎてゲームにならなかったので、一生懸命探索の枝刈りをして遊べる
速度にしました。(その枝刈りの手法がA*アルゴリズムという名前だと知ったのは
それからしばらくしてです ^_^;)
SUNDAY-NETにアップロードしてあります。
盤を大きくして絵を綺麗にしてコミケかなんかで売ろうか…なんてことも
話していたんですが、結局実現しませんでした。
(まぁゲーム自体オリジナルじゃないですしね)
Final Fantasy (1993)
元祖Final FantasyをX68000上に移植する作業を遊びでやっていました。
MSX版のプログラムとデータを元にしてました。
そこそこに動いてはいたけど、途中から「どうせX68000なんだから、オリジナルの
要素をどんどんいれようぜ」と言い出したあたりで収集が付かなくなり、
未完成のまま終っています。
これに関しては実質的にグラフィック一人とそれ以外を全部私一人でやっていました。
多分プログラムの方はあと5ヵ月、音楽は3ヵ月棒に振ればなんとかなったの
でしょうが、
画像データはおそらくあと1年くらい時間をとらないと完成は難しかったですね。
やはりプロのソフトハウスと同じことをやろうとしたら、同じだけの人間と
時間を使わなければ無理ということなのでしょうか。
それもなんか寂しい気がするな…
サンプル
- 画像
-
- 音楽
-
-
プレリュード
-
タイトル
-
メインテーマ
-
街
-
城
- エルフの街 (オリジナル)
- エルフの城 (オリジナル)
-
店
-
メニュー
-
全滅
-
アイテム
-
海
-
戦闘
-
勝利
-
マトーヤの洞窟
-
ドワーフの洞窟
-
飛空艇
- 動画
-
HERETICS EARTH (1993-1994)
Final Fantasyに用いられたルーチン等を流用する形で開発がはじめられた
オリジナルのRPGです。これまた結局未完成。当時発売が噂されていた
FinalFantasy 6に大きく影響を受けています。
シナリオが大きくなりすぎたのが一つの敗因だと思う。
サンプル
- 画像
-
- 音楽
-
- タイトル曲 (未完成)
- タイトル曲だけど、暗いです。
- 戦闘シーン
- とっても臭い。よくある時代劇かかった曲です。できてから何かに
似ているなぁと思って考えてみたらロマサガ2の戦闘シーンの曲に
似ているのでした。
- 街(その2)
- 静かな田舎街という感じで作りました。
- 街(その3)
- 町中を運河が走っていて、大きな市場があるような街をイメージして
作りました。いかにもって感じだけど、雰囲気はでていると思う。
これで終ってしまうのは悲しすぎる…
Masahiko KIMOTO <kimoto@ohnolab.org>
Last modified: Fri Apr 23 21:08:30 JST 2010