個人ごとにカスタマイズできる電子美術館

第1版: 2010年5月9日
公開: 2010年5月9日
著者: 木本雅彦
またもやtwitterにかいたことのまとめ。

電子出版の次は、電子美術館かね、という話。というか、こういうの既にありそうだけど、どう?という話。

たとえばメディアアートやアーティストの作品や人を集めるポータルサイトというのは現在でも存在するのではないかと思う。ちゃんと調べられてないけど。

そういう作品を使ったオンライン美術館、美術館が所蔵品の一部の写真を展示するのではなく、すべてがオンラインで完結している美術館というのが作れないだろうか。

美術館というのは、単に作品を展示するだけではなく、学芸員がコンテキストを持った場を作ることに意味がある。

このコンテキストは通常は学芸員の嗜好やテーマに沿って作られており、だからこそ面白いのだが、自分なりの趣味やテーマで美術を鑑賞したいという人もいるだろう。

そこで、もしアーティストの作品を集めてオンライン美術館を作るなら、登録したユーザの嗜好に合わせた、personal cusomized 美術館ができて欲しい。

しかし、このコンテキストを作る仕事は他のメディアで既に行われているように、もはや学芸員という特別な人だけが行うものではなく、様々な人によって構築されて消費されるものであってよい、というのが昨今の世の流れであると思う。

様々なアーティストの作品とアーティスト自身を集め、参加者はそれを展示する場=コンテキストを自由に構築し、その「場」を他の参加者(中には見るだけの人もいるだろう)と共有できるような種類のオンライン美術館。
Masahiko KIMOTO, Ph.D. <kimoto@ohnolab.org>
Last modified: Fri May 21 17:13:44 JST 2010