プログラムを作るということ
プログラムを作るということは、十分な知識と技術と経験を手にいれた
(あるいはそうなることを目指して精進する)技術者が行う、知的作業に
ほかなりません。したがって「誰でも簡単にプログラムが作れます」などと
いうことを歌い文句にしているシステムは(具体的に名は挙げないが)、
私に言わせればまゆつばものです。
考えてみてください。プログラムを作る側が楽をしたとします。そのツケは
どこに行くのでしょうか。
大抵の場合、楽をしたがるような
プログラマが作成したプログラムは、多くのハードウェア資源を要求したり
します。
結果として、そのプログラムを使う利用者は、それだけのハードウェア資源の
用意を強いられます。もちろん、そんなもの利用者は許さないだろうとは
思うのですが、世の中全体がそうなってしまっていると、みんな忘れて
しまうんですね。
いろいろな市販ソフトに書かれている「要求ハードウェア」が年々上がって
いる理由は、ソフトウェアが高度なものになっていることよりも、手抜きを
するプログラマが増えているからなのではないかと思います。
どうも、最近誰もが常識的なことを忘れているような気がします。
- ソフトウェアのバージョンアップとは、同じハードウェアリソースで
高い機能を実現することを指す
- ハードウェアの機能を上げることで、ソフトウェアの問題を解決しようと
するのは、ソフトウェアエンジニアの敗北に他ならない
- 発売後に発見されたソフトウェアの不具合は、世間ではバグと呼んで
いるが、普通だったらリコールの対象である。
ということで、プログラム書くなら、ちゃんと書こう。
Masahiko KIMOTO <kimoto@ohnolab.org >
Last modified: Fri Oct 22 01:47:24 1999