ミナマリー: 結婚にまつわる周辺事を支援するサービス(案)
第1版:2005年11月29日
第2版:2005年12月26日
第3版:2006年10月27日
第4版:2007年 4月17日
公開: 2007年4月17日
著者:木本雅彦
背景と目的
結婚については、当人たちとその周辺を含めて様々な雑事が発生する。特にコ
ミュニケーションの整理は大きな比重を占めるものと思われる。インターネッ
トによるコミュニケーションが発達した昨今、披露宴に呼ばれるほどではない
けど御祝はしたい友人関係なども、ごく当たり前になっているだろう。また二
次会の手配などは、結婚式場の支援が行なわれないため、幹事に大きな負荷が
かかる。結婚と結婚式にまつわる手続きは、結婚式場がマニュアル化してある
程度は手取り足取り支援してくれるかもしれないが、上で挙げたような周辺事
は支援の対象になっていない。このようなコミュニケーションとそれにまつわ
る雑事処理の支援が、本サービスの目的である。
サービス概要
本システムは、仮称を「ミナマリー」とする。
本サービスは、「二次会幹事支援システム」でもあるし「披露宴や二次会に
出ない人が新郎新婦を祝福するシステム」でもある。
本サービスは以下の3つのフェーズに分けられる。
- 結婚式準備
- 結婚式当日
- 結婚式事後
以下にそれぞれのフェーズでのサービス項目を挙げる。ただし、これらの項目
が必要十分であるかは、いかんせん結婚式をしたことがないので分からない。
識者および経験者をまじえたブレインストーミングによって、項目の洗い出し
を行なう必要がある。
1. 結婚式準備
- 二次会に関する事務処理
- 告知ページの作成
- 参加者オンライン申し込み
- 参加者名簿管理
- 会場探し支援
- 祝辞に関すること
結婚を祝福したいという幹事、あるいは告知をしたいという新郎新婦本人が、
本システムに登録を行なう。すると、「××さん○○さんの結婚に関するページ」
というページが作成される。以下の図のようなページ構成を念頭に置いている。
このページがサービスの中心になる。このページからは以下のことが行なえる。
- 二人のフォトアルバムの登録
- 二人のプロフィールの作成と公開
- 周囲の人達の交流のための掲示板
- 幹事たちの情報交換のための非公開掲示板
これらの掲示板などに書き込めるのは、幹事(ページを作成した人)から招待
された人のみに限定もできるし、誰でも書き込めるモードがあってもいいかと
思う。また、公開範囲も招待された人のみ、パスワード付き制限、無制限公開
とあってもよいだろう。
ページのデザインは、複数のテンプレートから選べるようにしておいたほうが
良いだろう。本当はCSSをそのまま指定できるようにしても良いのだろうが、
もし広告を出すのなら、その仕組みは難しいかもしれない(CSSで広告を
隠されてしまう可能性があるため)。
2. 結婚式当日
- オンラインで書き込まれた内容を祝電で送る
- オンライン参加者リアルタイムなコメント付け
- 結婚式、披露宴のストリーミング配信
必ずしもすべての人がインターネット上のサイトを見ているわけではないので、
オンラインで書き込まれた内容を祝電、または郵送で送るという有償のサービ
スがあっても良いだろう。また、披露宴会場を盛りあげる役割として、リアル
タイムで更新される御祝メッセージをステージ横に表示させておいても良いか
と思う。更にオプションとしては、結婚式や披露宴のインターネットストリー
ミング中継も考えられる。
3. 結婚式事後
- お礼メールの配信
- 結婚式報告サイトの作成
- 祝辞、当日の動画などをCD-RまたはDVD-R化して新郎新婦に渡す
- 祝辞や記録を製本して新郎新婦に渡す
本システムのコンテンツは、結婚式の後は利用が収束する。その内容は期限を
設けて削除するか、希望者には有償で不揮発性メディアに書き込んで渡すとい
うサービスが考えられるだろう。不揮発性メディアだけでなく、製本して渡し
たほうが喜ばれる場合もある。また、披露宴の様子を撮影してDVDに焼くサー
ビスが現在でも行なわれているが、その背後に御祝メッセージをリアルタイム
で流す(ニコニコ動画風) というのもコンテンツとしては面白い。
検討事項
- 離婚した場合に痕跡を綺麗さっぱり消去できること
- コンテンツの管理人は新郎新婦である場合もあるし、第三者である場合もある
だろう。管理権限の設計に留意する必要がある。
- サプライズ的な企画のために、新郎新婦に見えないサブコンテンツが存在して
も良いかもしれない。
- 結婚式はある意味短期のコンテンツである。利点としては、コンテンツを保存して
おく必要がある期間が短いことだが、同時に長く収入源を確保する方法も考える
必要がある。
事業プラン
本サービスはASP型サービスとして提供する。初期の段階では、結婚式場など
からの広告収入を得る。サービス規模の拡大に合わせて、結婚相談所、結婚式
場、装飾品店、贈呈品通販サービス、パーティ会場などとの連携を図り、結婚
という一連の流れの一部として組み入れることにより、相互紹介料などの収益
を得る。同時に、記録のCD-ROM化や製本などの有料サービスも展開する。
あまり長期に渡ってやる仕事でもないので、もしユーザがつくようなら適度な
規模になった時点で売り払う。TOKAIインターネットあたりに。なぜなら、こ
のネタはTOKAIの村松氏の披露宴の会場で思いついたネタだからである。
実はすでに似たものがあるんじゃね?
本システムはSNSという文脈ではないと思うのだが、うーんでもそうなのかなあと
思いつつ、例えば結婚にまつわるweb上のサービスとして、以下のようなものが
出てきている。すでにあるというか、考えているだけで実装しなかったら、
似たようなものがポコポコ出てきたよ、という落ち。
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Masahiko KIMOTO <kimoto@ohnolab.org>
Last modified: Tue Apr 17 20:25:24 JST 2007