非公式FAQ集
参加者のみなさまからいただいたコメントをFAQにまとめました。IAAについて
のご意見ご感想ご質問がございましたら、ぜひcomment@iaa.wide.ad.jpまでお
寄せ下さい。
なお、このページのFAQは、実験参加者の一人が勝手にまとめた非公式なもの
です。公式見解と異なる恐れがあります。
IAAのFAQ集はhttp://www.iaa.wide.ad.jp/の"IAA
に関するFAQ"を御覧ください。
Q:IAAというのはどのようなところなのですか?
A:IAA というのは団体名ではなく、
「災害時に、自分や他人の状態を、インターネットに用意され
ているデータベースに登録したり検索したりする訓練」
の総称です。IAA は I Am Alive. からとったものです。
この訓練は、WIDE プロジェクトが主催して行っています。具体的に
は、1995年の阪神・淡路大震災をきっかけとして、WIDE プロジェク
トでは lifeline 分科
会を設立して
- インターネットはどれくらい災害時に利用できるのか?
- そのためには、どんな技術的課題があるのか?
- どのようにそれら課題は解決できるのか?
といったテーマなどについて研究をつづけてきています。
# WIDE プロジェクトには他にも多くの分科会が存在します。
WIDE プロジェクトに関しては、
http://www.wide.ad.jp/
lifeline 分科会に関しては、
http://www.wide.ad.jp/wg/lifeline/
また、IAA に関しては、
http://www.iaa.wide.ad.jp/
の "IAA に関する FAQ" というところでもごらんいただけると思いま
す。
Q:今後災害時に、学校に設置されたパソコンの活
用が可能になれば、多いに役立つと思います。
A:現在の小学校などに
設置されているパソコンは、常備インターネットへの接続がされている状況に
なく、
パソコン同士も LAN 接続されている状況にないというのが
実際
の所です。
各種の活用が
可能になることは御指摘の通りですので、学校設備へのインターネット接続が
推進されていくことを切に願っております。
Q:登録した情報の機密が保たれるかどうかという
面で疑問が残りますが・・・。
A:「登録された情報の機密」と言われるのは、色々な意味合いがあるかと
思いますが、http://www.iaa.wide.ad.jp/から辿
ることができる「IAA に
関する FAQ」である程度の回答を記載しております。
Q:入出力の迅速化のために、病院、老人ホームと
いう機関ごとの個人情報一覧を登録・検索できるシステムというのがあればよいので
は?
A:今回の実験ではまだ試験的な導入ですが、大量情報の一括投入
という仕組みも考えています。その場合は、各機関で持っている
(個人)情報の形式が異なるでしょうから、形式の変換をして
登録用の file を生成してもらうことになるだろうと思います。
Q:年齢・郵便番号を入力するときは、わざわざ半角に
しないといけないのですか?
A:半角で入れて頂くことを期待していますが、御指摘の点もごもっともなので
全角でも入力を受け付けるようにしています。ブラウザに依るのかもしれ
ませんが、全角で入れると全体が見えないものもあります。
利用者の環境によるものかもしれません。
Q:他人を登録する場合は、いちいち登録者を書き込まな
いで連続記入ができた方がよいと思います。
A:そうかもしれません。現在の仕様のままでは一部の情報だけ入力項目を残す
というのは困難です
Q:23区での試みだと思いますが、全国的なものに
なると良いですね
A:現在利用していますシステムは、「WIDE プロジェクト」が研究ベースで
進めているものを利用しております。今回は、「被災者支援広域情報
ネットワーク推進協議会」(東京都や指定防災機関、防災関係組織などで
構成されている協議会です)が主催する実験で利用されていますが、広く
全国での利用を想定した形にすることも考えていきたいと思っています。
Q:名前の読みを自動入力させられませんか?
A:漢字からの読みの類推では人の名前を正確に
入力するのは非常に困難だと思います。類推される読みを(JAVAなどで)自動に
生成しておき、間違っていたら修正する工夫ということならば、ある程度の
辞書機能を組み込んで実現することができるかもしれません。
Q:避難場所入力は、いくつかの候補と任意入力
欄を用意すべきではないでしょうか?
A:予め被災地域が特定されている場合は
良いのですが、全国の避難場所が選択項目になっていると却って選ぶのが大変
になります
ので、現在は直接に記載して頂く形を取っております。インターネットへの接
続性
が確保されていれば、「自宅」という場合もあるでしょうし、「コンビニから」
というケースもあるだろうという観点からです。
Q:フルネームがわからないと検索できない
A:プライバシー情報を扱うため、現在は「性名」が一致するものしか検索結果と
して
表示しない。という方針でシステムの設計を行っております。
Q:7桁郵便番号をどれだけの人が、覚えている
のだろうか?
A:公開
実験ではかなりの方が自宅の 7桁郵便番号は覚えておられました。その感触
では、かなり利用できるものだと考えています。
但し、この郵便番号は入力が必須のものではありませんので、登録された情報
の
本人認証の参考に使えればよいかと思っていますので、入力されていなくても
問題はありません。
Q:避難場所の郵便番号は、わからない人がほと
んどではないだろうか?
A:郵便番号は、避難場所の郵便番号ではなく、被災者の自宅の郵便番号を入力し
て
もらうことを想定しています。これにより、「北海道○○小学校」に避難して
い
ると言われても、東京の方だということが識別できるようになるのではないか
と
考えています。
Q:ページそのものを軽くできるともっと良いので
はないでしょうか。
A:登録項目には、「必須項目」と「任意項目」があります。「必須項目」は
「なまえ*」「安否の状況」「避難場所」だけです。
* 「なまえ」は、読みによる「せい」「めい」か、ローマ字での入力です。
Q:どのような内容を登録してよいのか分かりに
くい項目があります。
A:登録項目には、「必須項目」と「任意項目」があります。
「任意項目」は本人を確認するのに入力すると良いだろうかと思われる項目を
列挙しています
Q:検索必須の項目が多すぎます。
A:「必須項目」は、「名前*」だけです。
* 「名前」は、漢字による「性」「名」か、読みによる「せい」「めい」か、
ローマ字での入力です。
それ以外は「任意項目」であり、本人確認のために条件を絞り込むのに
使っています。
Q:検索は名前・姓だけではだめでしょうか?
A:プライバシー情報を取り扱っておりますので、現在のシステムは「性名」の両方が
一致している情報しか表示しない。という形で実験運用しております
Q:2回目の登録を利用した避難経路の追跡は可能でしょうか。
A:複数の登録された情報は、重み付けされて(ほぼ)時間の新しい順に
表示されるようにシステムが構築されております。これらの情報を遡る
ことで、避難順序を見られる可能性もあると考えております。
Q:サイトを広く知らせて、認知してもらうことが重要な事だと思います。
A:今回安否情報の登録/検索に使われたサーバは、
http://www.iaa.wide.ad.jp/ に示すように(今は、被災者支援広域情報
ネットワーク推進協議会の実験で使用中のため休止中ですが)実験的に
定常運用システムを動作させております。しかし、本システムも完全に
常時運用が可能になるかどうかも含めて試験中といった状況です。
Q:郵便番号の入力で、3桁や5桁でもエラーにならないほうが良いです。
A:今年1月に
同種の実験を行いましたが、その際にも同種の指摘を受けました。しかし、当時は
7桁化が施行される前でしたので、今回も 7桁を必須とするシステムを利用するこ
とにしました。今回の公開訓練会場での経験では、7桁郵便番号の普及率はかなり
高いと感じました
Q:連絡先の電話番号等入力できるようにしたら良いと思い\
ます。
A:「近況欄」をこの様な用途で使って頂くことを
想定しています。どの様に連絡を取ることができるかは、方法(電話、FAX、電子
メール)を含めて個人差のあるものだと思いますので、個々の方々が連絡方法を
確立されることが重要だと思っております。
Q:一般人がインターネットを使って支援できる事はないでしょうか。
A:「情報ボランティア」と良く呼ばれますが、支援体制の確立なども重要な観点
だと考えております。今回の実験では、この部分まで踏み込むことができて
いませんが、被災地外のインターネット上の方々の御協力を頂く可能性につい
ても検討する必要があると思っております。
Q:姓だけでも入力できるようにして欲しいです。
A:プライバシー情報を取り扱っておりますので、現在のシステムは「性名」の両方が
一致している情報しか表示しない。という形で実験運用しております
Q:災害の時、避難場所でパソコン通信が行えるのだろうか?
A:おっしゃる通り、避難所にインターネットの接続性が確保されている端末
設備が常備されていて、災害時に利用可能な状況にあるというのは重要な
点だろうと考えております。
Q:ボランティアの人達が、避難された人々全てを登録することが、出来れば、このインターネット災害者登録が、有効に利用される気がします。
A:「情報ボランティア」と良く呼ばれますが、支援体制の確立も重要な観点
だと考えております。今回の実験では、この部分までは踏み込むことができ
ていません
Q:所属の意味がよくわかりません
A:会社の所属などを想定していました
Q:どのような災害でも役にたつものですか
A:比較的広域に対する災害で、ある程度長期に渡って影響を及ぼす災害の際に
役に立つものであると考えています。例えば、広域地震などがこれに当たる
のだと思います。
非常に局所的で短期間の災害の場合は、呼の輻輳を含めて被災地との連絡が
取りにくい環境にならない可能性が高くなります。そうしますと、個人同士
の連絡がとれてしまいますので、本システムが機能するまでもなく解決して
しまうことになるためです。
Q:検索した相手にこちらからメッセージは送れないでしょうか。
A:現在のシステムでは、この機能は実現されていません。被災者自身に対する
個別の連絡方法については別に行う必要があるかと思います。もし、被災者
自身が電子メイルアドレスを持っており、それを利用できる環境にあれば、
「近況欄」などを通じて連絡先を検索者に伝えることで個別に連絡を取るこ
とができるでしょうが、そうでない場合は、避難所などに個人宛の情報を
連絡する方法の検討などが必要になるかと思います。
Q:入力に慣れていない人にも登録できるようにした方がいいのでは?
A:WWW を用いたユーザインタフェースは利用方法の一つとして考えておりますが、
今回の実験では、「インターネットからの利用」という意味でキーボードの入力
ができることを想定したユーザインタフェースのものだけを用意しました。
Q:出身地・出身学校を登録する方がいいのでは?
A:この場合、情報を登録する側でも出身地や出身校などの情報を入力しておく必要が
生じます。しかし、混乱している被災地では必要以上の情報の入力は非常に困難で
あろうと考えております。
特に姓名も住所も分からない場合には、検索者が被災者を本人と識別するための
情報が極端に少なくなってしまうため、非常に困難な検索条件になると考えます。
Q:検索でたくさん情報を入れた中の一つでもヒットするのがあれば表示すべできしょう。
A:「必須項目」に相当する「名前*」については、省略できませんが、それ以外の
「任意項目」については、複数の同姓同名の人達から個人を識別するための検索
条件として機能させることを前提としてシステムの構築を行ってきました。
* 「名前」は、漢字による「姓」「名」か、読みによる「せい」「めい」か、
ローマ字での入力です。
任意項目が登録されていない登録情報について、無条件に検索条件を満足すると
捉える方法をとるべきという御指摘かと思いますが、この方法ではかなり検索処
理コストが高くなり、登録件数が多くなると検索に時間がかかるようになります。
Q:登録の時漢字の名前は書かずに、検索のとき条件に漢字とひらがなで名前を入れていたら検索されませんでした。
A:「漢字」の登録されていない情報は、読みからの自動変換はできませんので、検索
で表示できません。また、プライバシー情報を取り扱っておりますので、現在の
システムでは「姓名」の両方が一致している情報しか表示しない。という形で実験
運用をしております。
「いずれかがヒットすれば検索される」としますと、「中山」「まさや」と
入れた場合、全ての「中山」姓と「まさや」という名前を持つ人の情報が表示される
ことになり、検索する人が望む情報の提供ができるとはあまり思えませんが、如何
でしょうか。
Q:登録したいひとがどこかに殺到するんじゃないですか?
A:インターネットに接続できる環境が確保できれば、どこでも登録作業ができると
考えています。避難所かも知れませんし、自宅で環境があればそこでも良いかも
しれません。しかし、その近辺が全てかなりの被害を生じている状況であれば、
(少なくとも)一箇所で登録しなければならない件数は非常に多くなることに
なると考えています。こういった場合の入力方法として、大量の情報入力方法な
どの検討も進めております。
Q:登録者の居場所と時間を入力できる項目情報と、”何をして欲しいか”という項目情報が必要と感じました。
A:「近況欄」を利用して連絡することを想定して
おりました。
Q:いろいろと付け加えたい項目もありますが、逆にこの程度の方がいいのかもしれませんね。
A:「付け加えたい項目」についても差し支えなければ御連絡頂ければと思います。
今後の参考にさせて頂こうと思います。
Q:連絡方法や登録地点はもちろん、これからの行動予定や行き先、落ち合う場所などを書き込めた方がよいのではないでしょうか?
A:後者については、「近況欄」を利用することを想定しておりましたが、被災者への
個人的な連絡方法については、別の仕組みを必要とすると考えております。もし、
被災者自身が電子メイルアドレスを持っており、それを利用できる環境にあれば、
「近況欄」などを通じて連絡先を検索者に伝えることで個別に連絡を取ることが
できるでしょうが、そうでない場合は、避難所などに個人宛の情報を連絡する
方法の検討などが必要になるかと思います。
Q:フォームが出てくるまでに少々時間がかかるようです
A:現在のサーバ配置などによる問題かもしれません
Q:救急隊と相談して試みにサービスを作りました
A:同様な活動をされている方々との連携も必要だと考えておりますので、
今後ともよろしくお願い致します。
Q:データの輻輳が心配です。
A:http://www.iaa.wide.ad.jp/ にアクセスして頂けると実際のサーバに関する
WIDE での取り組みについて見て頂けるかと思いますが、サーバは複数用意し、
そのどれもが同じ情報を保持するシステム構成にしてあります。極端な登録/
検索の集中に対しても、広域負荷分散の方式などを入れて回避する方法の研究
も進めています。
Q:同時書き込みの問題とかも解決しているのでしょうか
A:現状のシステムでは、登録される情報は、CGI で生成される
ものの他、別の形態からも入力されるのですが、各データベースに情報を登録
するためのデータ転送処理部が中間に介在しており、同時書き込みは起こらな
いようにしています。
Q:検索キーワードとして旅券発給システムの「名前」、「身長」、「現住所」の考え方は使えるかと思います。
A:必ず現住所や身長などを入力するだけの工数は、被災状況によっては困難である
という認識でおります。これだけの入力工数をかけて情報の更新をするのは、
かなり抵抗があるのではないかと思っています。(平常時であればかなりゆとり
を持って情報の更新についての工数もかけることができるとは思いますが)
どちらかというと、パスポート番号や運転免許証番号などのように、桁数の少ない
情報の識別子を使う方が可能性が高いのではないかと個人的には思います。
Q:登録時にパスワードを入力し、以降の登録はパスワードで本人と一致させることも考えられます。
A:ボランティアの方が負傷者の人に聞きながら情報を登録させることも考えられる
ため、パスワード方式は問題もありそうです。
また、パスワードなどの盗聴問題をどのように回避するかということもあります。
システムとしての検討はかなり必要になるかと思っております。
Q:県名+市町村の入力または郵便番号の入力と選べるよう
にするか、リストボックスによる選択方式が望ましいと思います。
A:幅広いユーザインターフェースの一貫として、検討中です。
Q:姓または名のみの入力時はその人の所属の入力を必須としたらいかがでしょう。
A:そうなりますと登録時に必ず会社名や部署名も必須項目として登録されている
必要があります。現状では、任意の項目は絞り込み条件としての位置付けで捉え
ておりますので、入力されていない項目に指定条件を加えても結局検索できません。
Q:Netscape Navigator+Macintoshでは、年齢・郵便番号の記入欄がせますぎます。
A:Netscape Communicator で確認しましたが、確かに Macintosh
では、「半角」サイズの枠しか確保されていないように見える環境になることを
確認しました。
Windows 版では日本語環境で使うと全角でもゆとりがあるように見える環境に
なっていました。
「半角」で入れて頂くことを想定しており
ましたので、逆に大きな枠ができていると混乱される方も出るかと思い、枠の
サイズは桁数に合わせて作っていたものです
Q:実際の運用に際し、登録方法(場所:端末)はどのように想定されているのか?
A:インターネットに接続できる環境が確保できれば、どこでも登録作業ができると
考えています。今回の実験ページからは「インターネットからの参加」という
方法だけが提供されていますが、携帯電話やFAX などを用いて登録する方法に
ついても可能性があると考え、研究を進めております。
Q:本人登録の際の本人確認方法はどうするのか?
A:他人による登録については、「直接・伝聞」の選択肢の導入などの方法を入れて
おりますが、本人の登録についての正当性確認は、現在のシステムでは実装されて
おりません。
Q:一番安否確認の必要のある地域(震災中央部)での対応は可能なのかという、率直な感想を持ちました。
A:被災地内の人々の安否情報をあらゆる手段で被災地外部のデータベースに出し、
被災地外同士の通信により安否確認が可能となるための仕組みを作るという点が
一つの重要な観点ではないかと考えています。この仕組みの導入により、被災地
内部に向けた呼を減少する効果も持ちますし、他の情報流通のために回線等を確
保することにも役立つと考えております。
Q:他人を登録する部分で、登録時刻は自動にならなかったか、状況確認方法は任意でなく必須とした方が良いのでは
A:今回は、前回のものにあまり手を加えていない状況のはずです
Q:これは自動運用ですか?
A:そうです。
Q:この実験がどう言う意味を持つのか、判り辛い
A:「協議会」自身のページを見てください。
Q:必須項目をなくし、すべての項目をキーワードで検索しないと、安否の確認は出来ないと思います。
A:プライバシー情報を取り扱っておりますので、現在のシステムでは「姓名」の
両方が一致している情報しか表示しない。という形で実験運用をしております。
編集:のだ@ohnolab
IAA Project <comment@iaa.wide.ad.jp>
Last modified: Mon Aug 31 23:35:29 1998